計装エンジニアとは?仕事内容を現役目線で徹底解説
はじめに
計装エンジニアは、プラントや工場の安全性・品質・生産効率を支える中核的な技術職です。
ただし、プラント業界に関わっていない人からすると、
「計装エンジニアって何をする仕事なのか?」少し分かりづらい職種かもしれません。
この記事では、現役計装エンジニアの目線で、
計装エンジニアの役割や具体的な仕事内容、
現場系と設計系の違い、向いている人の特徴までを
わかりやすく解説します。
- 計装エンジニアに興味がある
- 転職を検討している
- 仕事内容を正しく知りたい
「計装エンジニアに興味がある」「転職を検討している」「仕事内容を正しく知りたい」
そんな方に向けて、
「計装エンジニアとは何か」が一通りわかる記事です。
計装エンジニアとは?一言でいうと
計装エンジニアとは、
温度・圧力・流量・液位などのプロセスデータを計測・制御し、プラントを安全かつ安定的に運転させる技術者
です。
化学プラント、石油・ガス、製鉄、食品、医薬品、発電所など、あらゆるプラント・工場に必要不可欠な存在といえます。
設備がどれだけ立派でも、計測や制御が正しく行われなければ
- 爆発・火災などの重大事故
- 品質不良・大量ロス
- 生産停止による莫大な損失
につながります。
そのため計装エンジニアは、表には出にくいが責任の重い仕事として高く評価されています。
計装エンジニアの主な仕事内容
計装エンジニアの仕事は、大きく以下の3つに分けられます。
① 計測(センサー・計器)
- 温度計(RTD、熱電対)
- 圧力計・差圧計
- 流量計(オリフィス、電磁、渦、コリオリなど)
- レベル計(差圧、フロート、レーダー)
これらの計測機器の選定・設置・点検・校正を行います。
「正しい値を正しく測る」ことが、すべての制御の前提条件です。
② 制御(DCS・PLC)
- DCS(Distributed Control System)
- PLC(Programmable Logic Controller)
を用いて、
- バルブ開度の制御
- モーターの起動停止
- インターロック(安全保護)
などを行います。
制御ロジックの設計・変更は、プラントの挙動そのものを左右する重要業務です。
③ 保全・トラブル対応
- 定期点検・定期保全
- 機器故障時の原因調査
- 突発トラブル対応(現場対応)
特に現場系計装エンジニアは、
「見て・触って・音を聞いて判断する」
といった経験値がモノを言う仕事でもあります。
現場系計装エンジニアと設計系計装エンジニアの違い
計装エンジニアは、働き方によって大きく2つに分かれます。
現場系計装エンジニア
- プラント・工場に常駐
- 点検・保全・トラブル対応が中心
- 夜勤・休日対応が発生する場合あり
メリット
- 実機に触れる経験が豊富
- トラブル対応力が身につく
デメリット
- 体力的にきつい場合がある
- 勤務時間が不規則になりやすい
設計系計装エンジニア
- エンジニアリング会社勤務
- 設計・仕様書作成・ベンダー調整が中心
- デスクワーク比率が高い
メリット
- 働き方が比較的安定
- キャリアアップ・年収アップしやすい
デメリット
- 現場経験が少ないと理解が難しい
計装エンジニアに求められるスキル・知識
- 電気・電子の基礎知識
- 計測機器の知識
- プロセス理解(化学・機械)
- 図面読解力(P&ID、ループ図)
- コミュニケーション能力(他職種・協力会社)
すべてを最初から完璧に求められるわけではありませんが、
現場経験+知識の積み重ね
が評価されやすい職種です。
計装エンジニアに向いている人の特徴
- 機械や設備に興味がある
- トラブル対応にやりがいを感じる
- 地道な作業をコツコツ続けられる
- 安全や品質を重視できる
「派手さはないが、縁の下で支える仕事がしたい」
そんな人には、非常に向いている仕事です。
計装エンジニアは将来性のある仕事?
結論から言うと、将来性は高い職種です。
- プラントは簡単になくならない
- 自動化・DXが進むほど計装の重要性は増す
- 若手不足・経験者不足が深刻
特に経験者は転職市場で強い傾向があります。
まとめ|計装エンジニアは「知るほど評価される仕事」
計装エンジニアは、
- プラントの安全と安定を支える
- 専門性が高く代替されにくい
- 経験がそのまま価値になる
という特徴を持つ仕事です。
仕事内容を正しく理解することで、
- 自分に向いているか
- どんなキャリアを描けるか
が見えてきます。
計装エンジニアとして働くイメージができたら、
次に気になるのは
「転職で後悔しないために何を知っておくべきか」
ではないでしょうか。
実際、計装エンジニアの転職では
事前に知っているかどうかで
失敗を避けられるポイントがいくつもあります。
